Mocha's Blog

日々のできごとをつづります

耳の痛い話

2020年10月28日

ここ数日雨模様の島。
どんよりとした雲が空を覆っています。
本土ではそろそろ冬の足音が聞こえてくる頃でしょうか?
さて、季節の変わり目にいつも思い出す詩があります。
上所重助さんの「おかげさま」
この方、調べても素性が全くわからない、謎に包まれた詩人ですが、その言葉が刺さるんです。

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「おかげさま」 詩:上所重助

夏が来ると「冬がいい」と言う
冬が来ると「夏がいい」と言う
太ると「痩せたい」と言い
痩せると「太りたい」と言う
忙しいと「暇になりたい」と言い
暇になると「忙しい方がいい」と言う
自分に都合のいい人は「善い人だ」と言い
自分に都合が悪くなると「悪い人だ」と言う
借りた傘も雨が上がれば邪魔になる
金を持てば古びた女房が邪魔になる
所帯を持てば親さえも邪魔になる
衣食住は昔に比べりゃ天国だが
上を見て不平不満の明け暮れ
隣を見て愚痴ばかり
どうして自分を見つめないのか
静かに考えてみるがよい
一体自分とは何なのか
親のおかげ 先生のおかげ 世間様のおかげの固まりが自分ではないか
つまらぬ自我妄執を捨てて得手勝手を慎んだら
世の中はきっと明るくなるだろう
「俺が」、「俺が」を捨てて
「おかげさまで」、「おかげさま
で」と暮らしたい

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み、耳が痛い(笑)
思わず手で耳塞ぎたくなります。
無意識に日々を過ごしていると、いつの間にか脳内は、ないものねだりのオンパレード。
そしてこの「自分の都合のいいものだけを欲しがる」が確実に人生を辛くするんですよね。
何かにケチをつけたくなる時、この詩を思い出す度に、とても謙虚な気持ちになれます。
問題は忘れっぽくて、何度も同じループにハマるところ。
完全に忘れてしまわないよう、こうしてブログに記しておきます。
ついでに詩をもう一つご紹介。

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「そのうち」

そのうちお金がたまったら
そのうち家でも建てたら
そのうち子供から手が放れたら
そのうち時間のゆとりができたら
そのうち・・・・・・
そのうち・・・・・・
そのうち・・・・・・と
出来ない理由を くりかえしているうちに
結局は何もやらなかった
空しい人生の幕がおりて
頭の上に淋しい墓標が立つ
そのうち そのうち 日が暮れる
いまきたこの道 かえれない

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いかかですか?
私は完全に鼓膜が破れてしまいました🤣
淋しい墓標の下に眠る自分を想像すると、まぁ~暗澹たる気分になります。
そのうち。。は不確実であっても、死は今この瞬間にも着実に近づいている。

(;゚д゚)ゴクリ…

何かひとつだけでいい、先延ばししてることをやろう!
そう思って今、そそくさとブログを書き終えた次第です。
重助マジック。
おそるべし。